❹「国際男性デー」に関連づけて

第四章「いき」の活用 実践編 その1 

いき」の再興 

そもそも論になるが、なぜ「いき」への傾倒なのか?

まず動機/目指すところは、おじさんたちの活性化、円滑なコミュニケーションの推進(臆病で萎縮してしまいがちな日常の打破)であるが、その為の環境導線として、「江戸の町人文化、江戸っ子気資」があてはまる。
~まさに「粋(いき)で鯔背(いなせ)」というような美意識・世界観がおじさんたちを活気づけるにはもってこいだ!と思い立ったからである。
当然、考え方は多岐に及ぶ。「独り」という世界観にも価値は多い。
だが、閉塞感に満ち混沌とした今の高齢化社会と照らし合わせてみると、人との関りは避けて通れず、逆にそれを真価とする風潮も根強い。そんな中では、男としての性質にそぐわなくても、独立独歩という強がりは赦されないし、本当の意味での生きづらさ、困難が伴う。
落語や歌舞伎を楽しむように、いち庶民たるおじさんの娯楽として己の生活に華を添えてみてはどうだろうか。
学びの楽しさを味わいつつ、男たちの武器を増やしたい。おじさん達にとっての「いき」とは??

❶思考~心構え編
「いきな中年男性」とは?

他者との間合いを心得、見苦しい欲を見せず、品と潔さで生きる人

<行動原則>
A.「いき

領  域 「いき」な中年男性
異性への態度 相手との距離を尊重。軽いユーモアと洗練された「大人の間合い」を保つ。
仕事での立ち居振る舞い成果を誇らず、必要な場面に静かに力をみせる。度量と度胸と自己責任の美学。
服装・身だしなみシンプルで上質。ブランドをひけらかさない。自らの歴史に裏付けされた着こなしと清潔感が基本。
金銭感覚
メリハリある使い方。見栄を張らない潔さ。見返りを求めない。気前のいい奢り方ができる。
小さい額のお金も大切に活用する。
会話の姿勢相手の話をよく聴き、言葉を選んで返す。自らの発言は熟成を待ってから。沈黙を怖れない。
人間関係の潔さ去る者を追わず、過去の縁を静かに大切にする。心地よい他利の心を有する。未練のない優しさ。
趣味・遊び方深く、粋に。居酒屋でも店主との会話や肴の味を愉しむ。ひとりの世界を楽しめる。
心のあり方足るを知る。現実に抗わない。学びの継続と自己成長を諦めない。


「野暮な中年男性」とは?

他者への配慮を欠き、自己主張や執着で品を損ねる人

<NG行動>
B.「野暮」

 領 域 「野暮」な中年男性
異性への態度必要以上に馴れ馴れしく、褒め言葉が過剰。相手の反応を読まずに口説こうとする。
仕事での立ち居振る舞い自分の功績を延々と語り、「昔はこうだった」と武勇伝を披露。空気を読まない。
服装・身だしなみ場にそぐわない華美なブランド服や派手な腕時計を好む。「ひけらかすための服」。
金銭感覚小さな支払いで恩を売る。「この前おごっただろう?」が口癖。
会話の姿勢間を埋めようと早口でしゃべり続ける。冗談がしつこく、話を奪う。
人間関係の潔さ縁がなかったことに疑問を抱き続け、執着する。過去を蒸し返す。
趣味・遊び方流行りものを追いかけて写真だけ撮る。「SNS映え」が主目的で自分がない。
心のあり方「まだ若い」と言い張り、服装・言動が年齢不相応。焦りが見える。

まずは日頃からの何気ない行動パターンの見直しを!

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